ISI History 矛盾の10年
攻めるべきときに攻め、守るべきときに守る。
一見すると、矛盾して見える選択ですが、
ISIが生き残ってきた理由がここにあります。
現状維持は衰退でしかない。 下請けから受託の獲得へ。
仕事の多くが下請けだったISI。目の前の案件は回っている。しかし、この延長線に会社の成長はあるのか。現状維持であれば、下請けのままでもいい。だが、それは後退だと考えた。そこで、まだ経験のない受託案件の獲得を目標に掲げる。その判断にあわせて、後の経営理念となる原型をつくった。全員が同じ方向と目的を持って進むために。初の全社会議を決行し、戦略の前にISIがどんな企業として生き残るのかを共有した。
景気回復の実感と競争激化
アベノミクスによる金融緩和で景気回復の兆しが見え始めた一方、企業間競争は激化。価格や規模だけでは差別化が難しくなり、事業の強みや独自性がより強く求められるように。
部分最適では成長できない。 これまでの組織体制を壊す。
顧客の課題は一つの技術では解決できない。だからこそ、ISIとして顧客に向き合う組織づくりを目指した。大阪と東京、2拠点の垣根を壊すため両拠点に同じ部門を設置。ソリューション単位ではなく部門として組織図を組み替え、チームで仕事をする意識改革に着手した。各部門長を一気に変更したことで現場に混乱が生じ、売上は一時的に下がったが、利害関係が枷となり改革が遅れることを避けるため、構造から変える選択をした。
人手不足とコスト上昇の時代
景気拡大とともに人手不足が深刻化。採用難や人件費の上昇が企業経営を圧迫し、効率化・生産性向上・働き方改革への対応が事業成長の前提条件となっていった。
成果を偶然で終わらせない。 スピードを武器に安定をつくる。
大手と比べ、人数でも資本力でも勝てない。信頼を得るためには、明確な武器が必要だった。そこで選んだのが、スピードだ。作業の速さではなく、意思決定の速さを徹底する。判断を先送りにせず、動き続ける。その積み重ねにより、一人あたりの売上は向上し、利益も増加した。この成果を一時的なものにしてはいけない。再現性高く成果を残せる組織になるために、新しい挑戦よりも、これまでの設計や実装、提案を磨き込むことに集中した。
コロナによる経済の急停止
新型コロナウイルスの感染拡大により、人の移動や対面営業が制限され、既存のビジネスモデルが通用しなくなる局面に。環境変化への耐性と、迅速な判断力が企業の明暗を分けた。
技術力だけで信頼は得られない。 ISI Academyの立ち上げ。
受託案件が進む中で、製造業や物流業など、業務理解が前提となる顧客が増えていった。そうした現場では、エンジニアとしての技術力だけでは通用しない。業務を理解し、課題を構造的に捉え、どう解くかを考え、相手に伝える力が求められる。その土台となるのが、クリエイティブシンキングやコミュニケーションだ。そこで立ち上げたのが、ISI Academy。正解のない課題に向き合い続ける力を養うための取り組みだった。
回復と再編のフェーズへ
経済活動は再開に向かう一方、デジタル化・リモートワーク・業界再編が加速。コロナ前への「回帰」ではなく、新しい前提での事業構築が求められる局面となった。
守りながら攻めるために、 世の中の流れを全員で捉える。
安定して利益を出せる状態は整った。しかし同時に、同じやり方を続けているだけでは、新しい取り組みのチャンスに気づけなくなる。そこで重視したのが、一人ひとりの世の中に対する感度を高めることだった。月例ミーティングを実施し、業績の共有だけでなく、経済の動きやトラブルへの向き合い方を代表から直接共有。世の中や会社で起きている出来事を正しく捉えることで、守りながら攻めるための判断ができる。そうした感度と姿勢を、組織の当たり前として根づかせている。
不確実性が常態化した時代
物価高、円安、国際情勢の不安定化が続き、先行きの読めない経営環境が常態化。短期的な成果よりも、継続的に価値を生み出せる事業基盤の強さが重視されるようになった。
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